medium_3634819048

IT業界に転職して、運用、構築、設計の各フェーズを経験した中で思う事があります。


それは、自分の仕事の範囲を明確にする事で、スキルの成長が望めない場合があるという事です。


例えば、運用、監視の業務をしている人は、当然、運用や監視の業務が中心となります。


運用といっても、高度な運用技術を要求される場所もありますが、スキルアップとは程遠い運用業務や、監視業務をしている人がいます。


例えば、サーバールームでアラート監視をしている人は、障害が発生した場合に、その仕事が始まるのですが、それまでは、ただ監視しているだけなので、全くスキルがつきません。


以前、監視をしている同僚が、「業務中はやる事がないので、雑誌を読んだり好きな事ができるから楽だ。」と言っていましたが、そういった楽な業務を続ける事は、キャリアアップにおいて不利であることがわかると思います。 


また、会社によっては設計と構築で会社を分けている場合があります。この場合も、構築側は設計が作成した手順書通りの業務を行いますが、設計業務の中に入ってきません。


その為、なぜこういった設計をしているかという考えがないので、構築作業はテキパキできても、「どういった設計がいいか?」という問いに回答できない場合が多いのです。


こういった状況の場合、何が問題かというと、上位フェーズに移動したいと思っても、中々、望み通りいかない事が多いからです。


運用をしている人は、運用以外の業務をしない為、構築や設計をしたいと思っても、中々実現しませんし、頑張れば頑張るほど、運用の中で、ポジションアップしていき、運用を長期的にやっていく必要がでてくる場合があります。


以前、大手キャリアで業務をしていた時、そこの部署のリーダーは、10年もそこの部署にいると聞きました。


最初は設計をしたかったらしいですが、運用業務に携わり、結局、10年たってそこのリーダーとなるまでに至っているのです。


このように、状況に応じては、運用業務から抜け出せない場合があります。


運用業務は給料的に少ない場合が多いため、将来の為に、資産を構築する事を考えても、中々、そこから抜け出せない場合が多いんです。


向上心が強い人は、会社を辞めて新しい職場に行く人もいます。ただし、会社を辞めるのは大変ですし、職場環境との関係をまた構築するのが大変なので、あきらめる人もいます。


私が派遣として、運用から設計までの業務をしていく中で、考えたのが、行動する必要があるという事です。


つまり、仮に今、運用業務をしていて、自分を変えたいと強く願うのであれば、会社に部署移動を訴えたり、場合によっては会社を変えるといった判断が必要であるという事です。


この行動は確かに、楽ではありませんが、私の周りでは、なんだかんだで行動できずに、悶々としている人が多くいる事に気が付きます。


運用をしていて、そのうち設計をやれるだろうと考えていては、その時期がいつ訪れるかわかりませんが、自分から行動する事で、想像以上に早い段階で結果を出すことができる事があります。


こういった仕事の限定性が自分自身の成長を阻害する事があります。一番いいのは、会社が社員のキャリアアップを考えてくれる事です。しかし、会社は中々、各社員のキャリアアップをきちんと考えてくれる事は中々ないです。


特に私は派遣会社に勤めていますが、会社は派遣によって利益を得る事は考えていますが、その社員がどういったキャリアを積んで成長させようなんて、きちんと考えている会社は少ないです。


その為、可能であれば自分自身でキャリアアップを考えて、より難度の高い仕事にチャレンジしていくほうが、キャリアを積める可能性があります。


私も一度設計業務をしてからは、会社には運用業務はしないと伝えています。もちろん、会社からしても設計業務の方が稼げるので、利害は一致しています。


考えるより、行動する事。


人生を変えるタイミングはすべて、行動した時に始まります。