日本のサラリーマンという仕事は本当につまらないと感じている人が多いのではないでしょうか。頑張っても頑張っても上がらない給料。会社の利益はガンガン出ているのに、社員には全然、お金が回ってこないなど。
特にIT業界は、人材不足が叫ばれる業界の一つで、低賃金化による環境が粗悪になっていくという事態を招いている現状があります。例えば、私が最初に勤めたIT関連の派遣会社は、なんと月収が15万円。
つまり、1日7500円くらいの収入です。一人暮らしならなんとか生活ができますが、家族持ちなら確実に破綻する給料ではないでしょうか。私は当時、まだ子供がいなかったので、なんとか生活ができましたが、今の状態なら確実に就職しない会社の一つです。
ちなみに、私はこれまで様々な派遣会社に勤めてきましたが、ブラックな派遣会社は多々あります。以前勤めた会社は社員数をとにかく増やして、売り上げ、利益を上げようとしていました。社員数が増えれば、当然、管理にもお金がかかるので、どうしても内勤者が増えていき、搾取率も上がっていきます。
私の経験上、1000人を超える派遣会社はだいたい、給料が低賃金化しているか、天井を低めに設定してあるのどちらかだと思います。その為、いくら自分の単金を上げても、給料が変わらない。。。という事になる可能性もあります。
逆に小さい派遣会社の場合、会社の運営自体にお金がかからないので、割と、給料をくれる事が多い印象があります。と、派遣会社の話をしてきましたが、実は、今、日本のIT人材不足が深刻化しているそうです。
>>深刻化する日本のIT人材不足、原因は待遇の悪さか 経産省の国際比較調査で「給与・仕事に対する満足度」がワースト1位
記事によると、近年、労働人口の減少に伴い、IT人材の確保が難しくなっているそうで、6月10日に経済産業省が公表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2015年時点で17万人が不足しているそうです。
さらに、今後さらに深刻化し、このままだと2030年には59万人が不足する事態になるとあります。つまり、今後さらに人材が不足する業種がIT業界ということになります。
ちなみに、少子高齢化の影響もありますが、人口減少に伴ってIT関連産業への入職者数は減少する見通しだそうです。また、2015年のIT人材の平均年齢は39.0歳で、2030年には41.2歳と高齢化も進むそうです。
人口減少だけでなく、少子高齢化の影響で、社会全体で職場の高齢化が進む可能性があります。さらに、ブラックな業種は余計に人が少なくなり、詐欺求人を使った求人ホイホイで、騙しながら人を集めるなんて事にもなる可能性があります。
また、IT人材不足を緩和するために、50代以上のシニア層や女性といった多様な人材の活躍に期待を寄せているとあります。つまり、必然的にこの業界は人材不足が当たり前となり、年齢が上がっても、頑張れば活躍できる可能性があるという事にもつながります。
私はこの業界で働いていて、確かに楽な仕事ではないですが、反面、稼げるのであればいい仕事ではないかと思っています。さらに、他の業種と比べると転職もしやすいので、待遇のいい会社に転職する事で、そこそこの給料を稼ぐ事も夢ではないわけです。
実際、東京は人材不足が叫ばれ、高い待遇の仕事もゴロゴロありますからね。そして、この記事で一番的を得ているなと感じたのが、待遇の悪さです。
そもそも、日本はIT人材への待遇が悪いという側面がある。前述の各国比較調査では、「給与・報酬に対する満足度」が日本はワースト1位。また、アメリカのIT人材と「仕事や職場環境に対する満足度」を比較したところ、「給与」「労働条件」「充実感、やりがい」「成果に対する報酬」「社内での今後のキャリアに対する見通し」「社内教育・研修や自己研鑽に対する支援」といったすべての項目で35ポイント以上の差が開いた。
日本は、給与、報酬に対する満足度がワーストだそうです。確かに、会社が大きな利益を出しても、社員に全く還元されないので、社員はやる気がでないのは当然かもしれません。
特に大手の派遣会社の存在が、IT業界の待遇の悪さを招いている可能性があります。派遣会社は自ら利益を上げる為に、搾取率が高いです。私の場合、本来、単価の7割が給与と言われていますが、なんと、私の場合は4割という計算になりました。
自分がマシな給料をもらっているのかを以下のグラフに当てはめればよい訳ですが、例えば、自分の単価が60万円の場合、42万円が賃金ということになります。40万円なら、28万円。どうでしょうか。
自分がもらっている金額はいいか、悪いか判断できると思います。
と、派遣会社に勤めていると、自分が如何に待遇が悪いのかを知る事ができます。私は今年からフリーランスとして活動する事にしたのですが、派遣会社は同じ雇うなら、フリーランスよりも社員として派遣した方が利益がとれます。その為、稼ぎたいなら、派遣会社に勤めるなら、フリーランスの方がオススメです。
個人的な経験では、派遣会社の巨大化は、粗悪な環境を増やすので、フリーランスという働き方がもっと認知されれば、日本のエンジニアの待遇の悪さも少しは解決されると思いますね。特に地方はまだまだ、フリーランスという考え方が浸透していないので、優秀なエンジニアが東京から戻ってこないという悪循環も作っています。
これから、IT業界の人材不足が叫ばれる以上、少しでも多くの人材を集められるような工夫が必要になってきます。IT業界は7Kと言われますが、それで待遇が悪ければ、誰もこの業界に飛び込もうとは思わなくなります。
これからのIT業界を維持する為にも、エンジニアの働く環境をもっと改善していく必要がありますね。スキルに自信があって、派遣会社で給与が低くてやってられないという人は、フリーランスとして活動することをオススメします。
>>フリーランスITエンジニアの案件・求人情報サイト【ギークスジョブ】

コメント